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かかみがはら航空宇宙博物館実機展示場-2
実機展示場後半はUF-XS実験飛行艇、川崎式BK-117型ヘリコプター、川崎KHR-1リジッド・ローター実験ヘリコプター、
川崎ベル式47G3B-KH型ヘリコプター、XOH-1観測ヘリコプター実験模型(モックアップ)、低騒音STOL実験機「飛鳥」です。

No.6

実機展示場

Dispay Area

         

UF-XS実験飛行艇の実験

UF-XS Experimental Flying Boat Test

UF−XS実験飛行艇
本気の開発目的は、それまでの飛行艇では成し得なかった
荒天の洋上に離着水できる飛行艇の実現にありました。
これを実現するためにはきわめて短い距離で離着水できる極低速飛行技術の実現と
飛沫や波かびるを緩和する技術が必要でした。

極低速飛行の実現には、プロペラ後流の偏向と吹き出しフラップの組み合わせによる
高揚力装置が開発され、あわせて低速時の操縦性や安定性を確保するため、
コンピューター制御による自動飛行安定装置を開発し搭載しました。
飛沫や波かぶりの緩和対策として、溝型波消し装置および波抑えが考案されました。

対潜哨戒飛行艇PS-1の開発に先立ち、グラマン・アルバトロス飛行艇を大改造して製作された、技術研究用の実験飛行艇です。

高揚力の獲得
プロペラ後流を大きく下向きに曲げ、フラップ背面から圧縮空気を噴出すことで、フラップ上面の気流の乱れを防ぎます。
このことで高揚力を得て低速飛行を実現することができ、
着水時の衝撃を緩和することニつながります。
ここに、高揚力研究機(サーブサフィール91B改造)の
研究成果が生かされています。

製作途中の主翼の骨組みとフラップ
フラップに圧縮空気の通るダクトが見えます。

圧縮空気を作り出すタービンエンジン

新型艇体の開発
離着陸時に生じる波から、エンジン、プロペラなどの損傷を防ぐため、模型を用いた飛沫対策実験が水槽で行われました。
これらの実験結果から、波の発生を極力抑える波消し装置が考案され、かつ幅が短く滑走面の長い新型艇体との組み合わせ
が最適と判断されました。

   

STOL飛行艇の技術

 低速で短距離離着水できる性能を獲得するため、フラップや舵面への空気吹き出しや、独自の波消し装置など、多くの技術的特徴を備えています。

 本機によって得られた技術的成果は、実用化されたPS-1およびUS-1飛行艇に活かされています。

新明和は、米国からアルバトロスを購入して試験機としました。
この機体はUF−XSと名づけ、高波時における安定性や
短距離離着陸(STOL)性能の向などを目指して、同社で
大幅な回収を施しました。

それらの原型機となるSS-2はグラマンUF−2アルバトロスを大幅に改造して製造され2基のエンジンが追加されました。

 

川崎式BK-117ヘリコプター

KAWASAKI MBB BK117 Helicopter

中型多用途ヘリコプターについて、川崎重工業の構想とドイツのMBB社の構想が似ていたことから、
国際共同開発に進展しました。
設計・生産の比率が、50:50の両者対等の立場で共同開発され、
日本で最初の共同設計されたヘリコプターとして、初の型式照明を得ました。

複合材を多用した軽い機体と、高出力の双発エンジン、無関節型ローター機構の採用によって優れた性能と
軽快な運動性能を持っています。

緒   元/胴 体 長 : 2.7m
       全    長 :13.0m
       全    高 : 3.9m
       ローター径 :8.0m
       エンジン   :ライカミングLTS101-650B-1X
                ターボシャフトエンジン550HP
       全ブレード面積: 7.30u
       翼   型   :NACA23012改
       全備重量   :2,850kg
       円板荷重   :30.0kg
       馬力荷重   : 3.36kg/HP
性  能/最高速度    :278km/h
       搭載重量   :1、200kg
       航続距離   :500km
構  造/ステーションワゴン型胴体
       無関節型ローター
メーカー/川崎重工業
BK117ヘリコプターは、日本だけでも既に約120機以上が生産されており、国内の運行事業会社のみならず、各自治体の防災ヘリコプターや、警察向けとして採用されているほか、アジア各国やオセアニア地域への輸出も行われています。

川崎重工とMBBによる共同開発

 川崎重工で、KH7というヘリコプターの独自開発を計画していた頃、ちょうどMBB(現ユーロコプター)ではBo107という、同じクラスのヘリコプター開発計画を進めていました。そこで、両社が共同開発の道を進むことにしたのが、BK117開発の発端です。

 両社は対等なパートナーとして共同開発を進め、試作機も日本とドイツで同時に製作が行なわれました。

 

 

川崎KHR-1リジッドローター実験ヘリコプター

KAWASAKI KHR-1 Rigid Roter Exporimental Helicopter

川崎重工業が開発した板バネ式リジッド・ローター(無関節型ローター)をKH-4ヘリコプターに載せ、実験したヘリコプターです。
良好な安定操縦と広い重心範囲が実証され、このローターをベースにKH-7ヘリコプターの開発が進められましたが、
当時のオイルショックの影響を受け途中で中止されました。
しかし、ヘリコプターの心臓部であるローターを開発した能力と実績は、
その後のBK117ヘリコプター、OH-1ヘリコプターの開発に大きく貢献しました。

このKHR-1ヘリコプターは、川崎重工業とエースヘリコプターからオリジナルのリジッド・ローターと
KH-4の寄付を受け、当館修復攻防にて2000年に復元されたものです。

緒   元/設計重量 : 1,250kg
       全    長 : 9.93m
       全    高 : 2.88m
       ローター径 :10.36m
       エンジン   :ライカミングTVO-435-B-1A/-D1A

  初飛行 1968年(昭和43年)  メーカー:川崎重工業

 
KH-4からの変更部分

 ローターをシーソー型からリジッド型へ
 ローター直径を10.36mに短縮
 ブレード枚数を2枚から3枚へ
 ローターマスト径を太く
 ローターコントロール系を変更
 トランスミッション及びマウントを補強
 防振振り子を追加(防振効果の研究)
 安定増大装置SASを追加
 テレメータ等の計測装置を搭載

 

川崎ベル式 47G3B-KH4型ヘリコプター

KAWASAKI BELL 47G3B-KH4 Helicopter

KH-4型ヘリコプターは、川崎重工が自社でライセンス生産を行なっていたベル47を原型に、
独自の改造を施して開発したヘリコプターです。

 川崎重工業がアメリカベル社の47G3B型をもとに、
多用途性を増すためにキャビン、中央フレーム、
燃料タンクなどを全面的に再設計されました。

 改造後は4人乗りとなり航続距離も増大し、警察、
報道、農薬散布、人員輸送、
物資輸送に使用されました。

 部分改良されたヘリコプターとしては、わが国初めての運輸省航空局の型式証明を取得しました。

この改造作業によって、川崎では多くのヘリコプター
技術者が育ち後のBK-117ヘリコプターなどの
開発の基礎となりました。

緒   元/胴 体 長 :m
       全    長 :m
       全    高 :m
       ローター径 :m
       エンジン   :
                ターボシャフトエンジンHP
       全ブレード面積:u
       翼   型   :
       全備重量   :kg
       円板荷重   : 12.9kg
       馬力荷重   :  4.97kg/HP
性  能/最高速度    : 169km/h
       搭載重量   : 480kg
       航続距離   : 399km
構  造/鋼管製枠組構造
       半関節型ローター
       
メーカー/川崎重工業

川崎ベル47G3B-KH-4型ヘリコプターの写真

203機が幅広く活躍

 川崎重工によるベル47型のライセンス生産は昭和29年から行なわれていましたが、当時のベル47は馬力に余裕がなく、
2人乗りとなっていました。その後、ベル社がエンジンを強化したベル47G3Bを開発したことを機に、
川崎重工でこれを全面的に改良し、4人乗りとしたのが本機です。
 初飛行は昭和37年で、翌年には警視庁に納入されています。以来、陸上自衛隊、新聞社、運行事業会社などでしようされたほか、
海外へも輸出されており、昭和50年までに203機が製造されました。

 

XOH-1観測ヘリコプター 実大模型(モックアップ)

XOH-1 Observation Helicopter (Fuji Scale Mock Up)

モックアップ
わが国初の純国産ヘリコプターであるOH-1開発のため、実機を試作する前に製作された実大模型を使用することによって、
パイロットや整備員の観点から機体の使いやす等が確かめられ、改善事項は実機の設計に反映されます。

緒   元/胴 体 幅 : 1.0m
        胴 体 長 :12.0m
       全    高 : 3.8m
       ローター径 :11.6m
       エンジン   :三菱重工XT51-10
                出力884hp
       全ブレード面積:     u
       全備重量   :約3.500kg
       円板荷重   :    kg
       馬力荷重   :    kg/HP
性  能/最高速度    :約260km/h
       搭載重量   :kg
       行動半径   :約200km
構  造/アルミ合金製セミモノコック構造
       
       
メーカー/川崎重工業

武装偵察/軽観測任務
OH-1は陸上自衛隊のOH−6観測ヘリコプターの
後継機として開発されたもので、川崎重工業を中心とした国内メーカーによる純国産機です。
試作機XOH-1の1号機は、1966年(平成8年)8月5日、
各務原飛行場で初飛行しました。

純国産ヘリコプター開発
防衛庁の発注による機体開発は、川崎重工を主契約者として、平成4年に開始されました。
その後、平成8年3月に試作初号機が完成し、8月には初飛行が行われています。
飛行試験用の試作機は4機が製作され、社内飛行試験を終えた後、防衛庁技術研究本部へ引き渡されています。

このモックアップから作られた実機「OH-1観測ヘリコプター」
詳しくは”2003年岐阜基地航空祭”

飛行開発実験隊で試験飛行中の川崎XOH-1の2号機

当館に展示されているのは、機体設計時に製作されたモックアップ(実大模型)です。
このモックアップは実機の製造に先立って製作され、コクピットの視界、操作性や、整備性などの確認に使用されたものです。

 

FA-200改 STOL実験機

 

 科学技術庁航空宇宙技術研究所(NAL)のSTOL実験機として、
富士重工FA-200エアロスバルを改造した機体です。
昭和41年から、さまざまなSTOL実験に使用されました。

FA-200改 STOL実験機の写真 FA-200XSへの改造のイラスト

 

 本機には主に三段階の改修が加えられており、改造母機としての
実験形態であるFA-200改から、STOL飛行実験形態である
FA-200XSを経て、現在展示中の最終形態に至っています。

 FA-200XSとしての飛行実験時は、主翼のフラップとフラッペロンに
境界層吸込み機構を設け、胴体内に自動車用エンジンとブロアを
取り付けていました。
現在は胴体内のエンジンおよびブロアは取り外されていますが、
主翼はSTOL実験用の形態となっています。

FA-200XSへの改造
 FA-200XSは、FA-200改にSTOL化
改造を施した形態で、主翼は完全に
新型のものと交換され、フラップおよび
フラッペロンが境界層吸込み式
になっています。
 また、境界層吸込み用のブロアを
駆動するため、胴体内に軽自動車
「スバル360」用のエンジンを
搭載していました。
 このFA-200XSによる飛行実験の
成果は、後の低騒音STOL実験機
「飛鳥」にも活かされています。

 

高揚力研究機 X1G
(サーブ・サフィール91B改)

 

X1G試験形態の変遷
サフィール改 X1Gは、さまざまなSTOL技術の試験母機として使用されており、
その形態ごとにX1G1〜X1G3の名称が与えられました。各形態の概要は以下のとおりです。

X1Gは、スウェーデン製のサーブ・サフィールを改造して
製作された実験機で、防衛庁技術研究本部の
STOL技術研究に使用されました。

X1G1形態
昭和32年12月〜昭和33年8月

 X1G1形態は最初に試験された形態で、フル・スパン・
フラップとスポイラーを装備した新設計の主翼を装備し、高揚力
主翼に関する研究が行われました。

X1G3形態
昭和37年4月〜昭和37年8月

 このX1G3形態では、翼端渦を制御する
翼端板を装備して、高揚力機のロール
制御が研究されました。
 同時に失速特性の良い翼断面形が
試験され、これが国産輸送機C-1の初期
翼断面に応用されています。

X1G1B形態
最終形態

 本機の最終形態がこのX1G1Bで、換装された
エンジンはそのままに、主翼をX1G1時のもの
に戻しています。
連絡飛行や飛行試験支援機として、防衛庁
技術研究本部岐阜試験場で使用されました。
当博物館には、この形態で展示されています。

 

低騒音STOL実験機「飛鳥」

NAL Asuka STOL Experimental Plane

国産のC-1輸送機を原型として、国産のFJRエンジン4基を翼の上に搭載した、短距離離着陸実験機。
エンジン排気をフラップに沿って下向きに曲げ、高い揚力を得るUSB(Upper Surtace Blowing 翼上面吹き出し)
方式の高揚力装置やコンピューターによる飛行安定装置など各種の新技術を結集しました。
1985年(昭和60年)10月28日の初飛行から1989年3月30日の最終飛行に至るまで、
航空自衛隊岐阜基地を飛行試験基地としました。
新技術の飛行実証と共にSTOL機開発に必要なデータを取得しました。

緒   元/全     幅 : 30.6m
        全    長 : 29.0m
        全         高 : 10.2m

       エンジン   :FJR710/600S×4
                推力:4.290kg
       主翼゙面積     : 120.5u
       縦横比     : 7.8
       翼  型  翼根:12%YX12641-M/-0.97Mod
              翼端:11%YX-1135-MF-2.00Mod 
       全備重量   : 38.700kg
       翼面荷重   : 321kg
       推力荷重   : 2.3kg/HP
性  能/最高速度    :約600km/h
       実用上昇限   : 約8,500m
       航続距離    : 約1.600km
構  造/アルミ合金製セミモノコック・フェールセーフ構造
         
メーカー/機体:川崎重工業
      エンジン:航空機用ジェットエンジン 技術研究組合
STOL機(短距離離着陸)
STOL(Short Take-off and Landing)Planes

短い距離で離着陸できる飛行機をSTOL機と言います。
低い速度で大きな揚力を得るためエンジンの排気などを積極的に利用するものがパワードリフトSTOL機です。
代表的な方法としては下の3種類があります。

飛鳥のベースはC-1戦術輸送機です。
後方のドアーは飛鳥の場合にはベルトで溶接してあります。
岐阜基地航空祭で展示された”C-1戦術輸送機のページ”

   
 

飛鳥のボデイ・ベースはC−1戦略輸送機です。
ギヤカバーにある吸気口も同じ位置にあります。

飛鳥のベースはC-1戦術輸送機です。
コクピット機関士上の脱出口は下の画像にもあります。

飛鳥は、低騒音ファンジェットSTOL開発のための基礎技術確立の目的で、
科学技術庁航空宇宙技術研究所によって研究開発された実験機です。

 航空自衛隊の使用しているC-1輸送機を原型として、航空宇宙技術研究所のSTOLプロジェクト推進本部と、
川崎重工内に設置されたSTOL実験機開発チーム(NASTADT)によって、設計作業が進められました。

 飛鳥が初飛行したのは昭和60年10月28日で、平成元年3月までに、97回、167時間10分の飛行実験が行なわれました。

FJR710/600S ファンジェット・エンジン

FJR710/600S Fan Jet Engine

FLR710は、日本のファン・ジェット・エンジン技術確立のため、1971年(昭和46年)から
通産省工業技術院の大型プロジェクトとして開発されたエンジンです。
ファンジェット・エンジンとは、前方のファンによる推力を利用する形式のジェットエンジンで、
ターボファン・エンジンとも呼ばれます。
ターボジェット形式に比べ、騒音が少ない、経済性が高いなどの特徴をもっています。
展示されているエンジンは、STOL実験機「飛鳥」への搭載に先立つ地上試験に用いるため、
各部に計測センサーが取り付けられたFJR710/600Sの試作エンジンです。

◎性  能(開発目標値)/地上静止最大推力 4,800kg

◎搭 載 航 空 機/STOL実験機「飛鳥」

◎設 計 ・ 試 作/航空ジェットエンジン技術研究組合各社
             ・石川島播磨重工業
             ・三菱重工業
             ・川崎重工業

◎形   式 / ファンジェット・エンジン
          (ターボファン?エンジン)

◎緒   元 /バイパス比    6
          圧縮機      軸流12段
          タービン段数  高圧2段  低圧4段
          重  量     1,080kg(乾燥重量)
          ファン直径    1.24m

ピート管
高揚力を得るためのフラップ構造

後部入り口扉は上へスライドする方式です

郷部入り口奥に便器がポツンと置かれています。

内部は試験測定器がイッパイ

胴体中央の窓から見た翼のフラップ

コクッピット

測定器類ラックと接続ケーブル類

機関士席とパネル

前ぶ昇降口から機首方面

前部昇降口から後方を見る

飛鳥のベースはC-1戦術輸送機です。
垂直尾翼のtopは同じ構造です。

 

STOL 実験機「飛鳥」の風洞試験

Wind Tunne Tests of NAL Asuka STOL Reseach Experimental Plane

「飛鳥」の性能や離着陸時の様子を調べるために、「飛鳥」の大きさの8%の模型が製作され、航空航空技術研究所の
大型低速風洞と突風風洞ならびに川崎重工業の低速風洞で、延べ832日かけて風洞試験が実施されました。

「飛鳥」の離着陸時のデータやエンジン1発停止時の揚力の変化、最適なフラップ角度などのデータが取られました。
エンジンの排気の流れを再現するために、わが国で初めてのエアータービン式のエンジンシミュレーターが本格的に使用されました。

次は残りの実機と飛行体験館です、「NEXT」をクリックしてください。

         

このHPの内容は製作当時の模様とデーターで作成しました。
その後、展示物やデータなどが異なる場合もありますので
「かかみがはら航空宇宙博物館」のHPなどをご確認ください


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